ぐずついた天気の続く昨今、目取真俊『群蝶の木』を読んで身も心もどんよりとしてます。梅雨明けはまだか。
この人、どの著作も、すべて沖縄にこだわってますね。それも沖縄の呪術的側面と、戦地としての沖縄。沖縄の闇。重すぎです。だから沖縄が舞台の作品だよといっても、お気軽な沖縄リゾート旅行の折に持ってってビーチで読もうとか思っちゃだめです。リゾート台無しですから。
ビーチで寝転がって読める沖縄文学ってなんだろう。ほかに思いつく沖縄作家でいえば又吉栄喜、池上永一あたりですが、このへんはどうなんでしょうか。読んだことありませんが、爽やかな沖縄風景なんでしょうか。
現在はフランス在住なんでしたっけ、池澤夏樹も沖縄イメージがいまだありますが、小説作品として沖縄が舞台となるものは意外と少ないですね。『骨は珊瑚、眼は真珠』あたりか。こちらもやや重。あるいは文学作品として沖縄を取り上げようとするとみんな重くなるんでしょうか。
小説はあきらめて、椎名誠の島旅エッセイ系なんかが、適なのかもしれませんね。本島よりは他の島々が多いですけど。
まぁ、飛行機が好きじゃないので沖縄へ行く予定はなかなか立ちませんが。